登山の知識&ヒヤリハット
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ヒヤリハットで疑似体験

道迷い

2017年2月24日印刷
発生日 2016年08月13日
体験者名 2016年Y150
登山地域 八ヶ岳阿弥陀岳
登山概要

■パーティ人数:2
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:山頂往復
■天気:曇

ヒヤリハットタイプ

■解決種別:自力下山
■場所 :下り
■原因(環境):道が不明瞭
■原因(人):
■道に迷ったかもと感じたときにすぐに対応したか:No
■迷ったときに現在位置を把握できたか:Yes
■現在位置や正しいルートを確認する手段:GPS
■道迷い後の行動:コースを修正して目的地(ルート)へ

ヒヤリハット本文

阿弥陀岳南陵から登り登頂後、中央稜を下山中に道がはっきりしなくなった。50mほど戻って、違う道らしき所を下ったが、すぐこれも下山路ではないと判断してまた戻った。西側の谷筋に道らしき跡を見つけたので、そこを下っていった。水のない沢に降りたので、ここではじめて GPSで現在地を確認すると、正規の中央稜よりも西に一筋ずれている。このまま枯れた沢を下ってしまおうと100mほど下ったところで崖になっていてこれ以上下れない。ここでもう一度GPSで位置を確認すると、二筋西側に御小屋尾根がある。ちょうど御小屋尾根の不動清水あたりに行けそうだ。小さな尾根を一つ跨ぎ、次の谷筋ではアザミの群落の中を手足にひっかき傷を沢山つくりながら進んだ。つぎの尾根が御小屋尾根だろうと気力を振り絞って藪漕ぎをしながら登っていくとやっと道らしき所に出ることが出来た。GPSで確認すると不動清水の200mほど上部だった。その後は御小屋尾根をコース通りに下山。朝5時に出発した舟山十字路に、午後3時に戻った。70歳寸前の私が、16歳の孫を連れての山行だった。孫は高校の山岳部に所属しているが、道迷いは初めての経験だと言っていた。反省点は、道に迷ってからGPSで位置を確認するのでは無く、迷った時点で暫く立ち止まり、よく位置を確認していれば、尾根の西側でなく東よりに下山路を見つけるべきだったと言える。 (ちなみに阿弥陀岳南陵は5回、中央稜は8回の経験あり。中央稜はこの時以外にも3回道迷いを経験している。2008年8月に南陵のP3から迷って御小屋尾根にトラバースした時は、その後学習院大生が遭難したあたりを通ったこともある)

要因分析
装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)
装備
コース
山の状況
装備
コース
山の状況
装備
コース
山の状況
登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
体力が大分落ちてきて、昨年、一昨年は山頂直前できつくなり下山することが多くなった。 単独行なので下山の余力を残しておかなければならない。
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
対策

学びの場

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20170009 2017年9月29日印刷
STEP2 省察
装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)
装備
非常用具、GPS、地図、磁石
コース
充分経験があるが、中央稜下降で過去3回道迷いしている
道迷いした原因分析、地形の把握を行なっておくこと

同行の孫にもコース内容を確認させ、自分の判断で行動するイメージを持たせる
山の状況
8月であり、台風後などでなければ問題はないと想定される
装備
忘れ物がないか点検
コース
山の状況
装備
コース
山の状況
登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
体力、経験を確認
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
体調確認
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
コース確認をGPSを使ってこまめに行なう
安全最重視の行動
孫の体調確認
リスク低減行動の継続的実践
その他
STEP3 概念化

■類似した自分の登山経験

■どのように対応すべきと考えたか

コース判断をこまめにGPSを確認して行う

■今回の分析で獲得した知識や技術

■今回の分析で得た(気づいた)発想

STEP4 専門家との意見交換や登山での実践を行った結果

STEP2とSTEP3の内容の振り返り結果

拡大した地図に迷ったコースを記入し、なぜ迷ったか検証する

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