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ヒヤリハットで疑似体験
発生日 | 2014年09月04日 |
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体験者名 | 2016年Y31 |
登山地域 | 北アルプス 西穂高岳~奥穂高岳 |
登山概要
■パーティ人数:1
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:山小屋泊
■登山内容:縦走
■天気:曇りのち雨
ヒヤリハットタイプ
■対応(解決種別):[救助要請(山小屋・他登山者)]
■場所:[下り/岩場]
■原因(人):[バランスを崩した]
■原因(コース/環境):[雨]
■怪我の程度:[軽傷]
■怪我の部位:[頭/膝]
■転倒した瞬間の対応:[行わなかった]
■転倒距離:[5m]
ヒヤリハット本文
前日に宿泊した西穂山荘支配人の天気予報によると、当日は午後から雨で、風も強く体感温度がかなり低くなるので、しっかりした装備で早めの行動を心がける様に注意喚起があった。 早朝3:40にヘッドライトを点けて西穂山荘を出発。ガスで視界は良くなかったがルートを見失うほどではなかったため、自己判断で縦走を続ける事とした。次第にガスが濃くなり、湿気で岩が滑り易くなってきたので慎重に進んだ。縦走中に他の登山者に会う事がなく非常に心細かったが、天狗ノ頭を超えた辺りで奥穂側から縦走してきた登山者と遭遇して、それまでの緊張の糸が緩んだのか、その直後に下りの何でもない所でスリップして、そのまま岩に足が引っかかり前転するように転倒した。幸い登山道を5mほど外れた斜面で止まったが、そのすぐ下は崖になっていた。転倒時に膝と頭を強打したが、ヘルメットをかぶっていたおかげで頭部の怪我はなかった。 その後、自分の予想より早く雨が降り出し、時間短縮のためジャンダルムはパス。ロバの耳やウマノセでは大変怖い思いをしたが、13:00に穂高岳山荘に到着することが出来た。
要因分析
装備 | |
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コース | |
山の状況 | 荒天時には行動しないために、予備日を2日設定した。 |
装備 | |
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コース | |
山の状況 |
装備 | |
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コース | |
山の状況 | 2日の予備日を設定していたのにもかかわらず、翌日の天気は更に悪くなる予報であったため、天候回復するまで停滞する判断が出来なかった。 |
楽観的・希望的な解釈 | |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 |
楽観的・希望的な解釈 | |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 | 週間天気予報では、期間中に雨の予報も出ていたが、行きたい気持ちが先行してしまった。 |
楽観的・希望的な解釈 | |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 | 予想より早く荒天になる可能性がある事を深く考えず、計画を達成したい気持ちが先行してしまった。 他の登山者と遭遇した事による安心感と気の緩みがあった。 |
対策
荒天が予想される時は、躊躇せず計画中止の判断を下すようになった。 気の緩んでる時が一番危険であると常に自分に言い聞かせている。
学びの場
ヒヤリハット体験への学習レポートを書き込んだり、学習レポートへコメントをつけたりしてみんなで対策を考えましょう。
※学習レポートの書き込み及びレポートへのコメントの投稿はログインユーザのみ利用可能です。
STEP2 省察
装備 | |
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コース | |
山の状況 |
装備 | |
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コース | |
山の状況 |
装備 | |
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コース | 自分の技量に合ったコースを選択しているか |
山の状況 |
楽観的・希望的な解釈 | |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 |
楽観的・希望的な解釈 | |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 |
楽観的・希望的な解釈 | 天候の判断や、時間管理を客観的に行っていたか疑問 |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 |
STEP3 概念化
■類似した自分の登山経験
私も当コースを何度か歩きました。その内一回は西穂高岳まで行って、空模様をみて引き返しました。ダメならまた来よう、という気持ちのゆとりが、登山者を長生きさせてくれるものです。
■どのように対応すべきと考えたか
投稿者様が書かれている通り、早くあこがれのルートを踏破したい、という思いが天候判断や歩行のミスにつながったのだと考えます。
■今回の分析で獲得した知識や技術
西穂~奥穂は重大事故が多発しているエリアです。13個ものアップダウンを繰り返す、体力・技術・精神力の必要なルートです。そして槍穂高は雷街道と呼ばれるぐらい、午後になると天候が急変しやすい場所です。
このような難ルートへ臨む際は、一、二日の好天を狙って、満を持していく必要があります。
雨に濡れると大変滑りやすくなる箇所もたくさんあり、好天の下での行動が大原則になるルートです。
投稿者様はかるい怪我ですんだので幸運ですが、西穂山荘のご主人が止めたにも関わらず出発して、命を落とした方も多数います。決して一般縦走路の延長で取り付くところではありません。
■今回の分析で得た(気づいた)発想
STEP4 専門家との意見交換や登山での実践を行った結果
STEP2とSTEP3の内容の振り返り結果
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