登山の知識&ヒヤリハット
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ヒヤリハットで疑似体験

野伏山の頂上で下山路を見失い、下山出来ず。頂上でビバーク。

2018年1月17日印刷
発生日 2002年03月22日
体験者名 2017年Y011
登山地域 野伏山
登山概要

■パーティ人数:1人
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:山頂往復
■天気:曇り後吹雪。翌日は、小雪後快晴。

ヒヤリハットタイプ

■解決種別:自力下山
■登山計画時にそのリスクに対する検討を行ったか:しなかった
■行動中にリスク回避や軽減が行えたか:した

ヒヤリハット本文

3月お彼岸に、単独で野伏山に向かった。林道跡終点に10時頃に到着。春スキヤーもいて、踏み跡も明瞭であった。予想以上の登山者で、アイゼンも頂上直下迄不要であった。しかし、頂上直下の急斜面でアイゼンを装着したが、その頃より天気が急変し、あっという間に吹雪状態になった。不幸にも全員下山、周りにはだれもおらず、また頂上のドーム状の地形で方向を全く失ってしまった。頂上で3時間近く方向を確かめるも、視界が悪く予想以上の急斜面で下山不可能。更に日没で薄暗くなり、これ以上の行動は危険と判断し、ツエルトとセーター、ローソクのみのビバークとなった。夜中に何度か除雪を行ったが、夜明けには雪も止み日の出の頃には幸いにも快晴となった。ビバークにもかかわらず、特に肉体的ダメージも無く、視界100%の雪稜の新雪を蹴って気持ち良く下山 ところが、雪稜から山腹の雪原へ到着するも、旧林道へ続く登山路が新雪でトレースも無くなりまたまた、立ち往生。(うる覚えですが)25000分の1の地図の境目で、田伏山北部の地図を持って行かなかったので、自分の位置が把握できず、昨日同様に登山道を捜すも見つけられなかった。結果、最悪の選択である沢に下山を始めてしまった。どこの沢にも大きな滝やゴルジュは無いと地図より判断したものの、ザイルも持っていないので、数mの滝に遭遇したら、その場で全てが終了。正真正銘の遭難です。 幸いな事に大きな滝にも遭遇せずに、ひょっこりと林道に出れたのは、頂上出発より10時間近く要していた。

要因分析
装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)
装備
日帰り予定だったので、シュラフ、EPI、食料もチョコレートと煎餅だけで、不十分であった。また、地図はルート以外の部分も必須であった。ツエルトを持って行ったのは、春山には当然。
コース
山の状況
装備
コース
山の状況
装備
コース
山麓の登山道が地形的に複雑という事は把握していたが、入山時は何の迷いもなかったので(トレースも明瞭であった。)、特に目印も付けず下山時に備えなかったのは反省。
山の状況
直前の天候を把握せず、目の前の天候で何の疑いもせずに入山。明らかに日本海低気圧の通過による悪天候であったが、夜行バス移動だったので、直近の天気図を確認しなかったのは、大いに反省。把握していれば、入山はしなかったと思う。
登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
対策

1993年5月の飯豊山でも、突然の吹雪でビバークを余儀なくされた。この時にもツエルトの重要性を認識した。ただ縦走であったので、シュラフ、EPI,食料も持参したので心配は無かった。 ただ、ビバーク時にはスペースが狭く、EPIを活用できない事が多いので、火を使わなくても食べれる「煎餅」「チョコレート」はあるいは行動時のパン、ビスケット類を多く持って行く。

学びの場

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