登山の知識&ヒヤリハット
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ヒヤリハットで疑似体験

転倒により起こった落石

2017年7月11日印刷
発生日 2005年09月22日
体験者名 2016年Y264
登山地域 北アルプス 笠ヶ岳
登山概要

■パーティ人数:1
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:テント泊
■登山内容:縦走
■天気:くもり

ヒヤリハットタイプ

■解決種別:自力下山
■落石の数:1個
■けが人:
■怪我の程度:
■怪我の部位:
■石の大きさ:胴体程度
■落石の原因:人為的
■落石が発生した瞬間の対応:
■リスク軽減装備:不明

ヒヤリハット本文

笠ヶ岳から抜戸岳を経由して新穂高に至る笠新道を下山中のことです。急な下りで足が疲労してきた頃、つづら折れの箇所に差し掛かりました。そこをしばらく進み、ちょうど左折する角に達した時、後方で大きな音がしたので振り返ると、10mほど後ろで一人の女性が立ち止まっていて、その足元、谷側の草むらが揺れているのが見えました。その直前に二人組の女性を追い越していたので、姿は見えないもののその二人組のうちの一人が草むらに転んで落ちたのだと気がつきました。直後、大きな塊が女性が立っている足元から飛び出すのが目に入りました。一瞬、転んだ女性が弾みで転げ落ちかのかと思いましたが、それは大型のリュックほどもある石でした。その石は女性が転んだはずみで動き出したようです。石は動き始めたばかりなのに、ものすごい勢いで空中に飛び出し、自分の前を歩く人のすぐ後ろを、頭の高さで通り過ぎて落ちて行き、あっという間に見えなくなりました。幸い道はここから水平に進み、石が落ちた方向には続いていなかったため何事もなく、また、転んだ女性も大した怪我はなくすみましたが、もし転んだ女性が勢い余って石と同じように落ちていたとしたら、、、自分、あるいは前を歩いていた人があと少し早く、あるいは遅く歩いていたら、、、つづら折れがその後も続いていたら、、、ほんのわずかな差で大事故につながっていたかもしれないと考えるとゾッとする出来事でした。 それ以来、何気ない登山道であってもちょっとした弾みで落石を引き起こし、大変な事態になりうるのだということを考えるようになりました。

要因分析
装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)
装備
コース
山の状況
装備
コース
山の状況
装備
コース
山の状況
登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
対策

極力山側に歩く。ガレ場や沢筋を通過する際は、そこが枯れ沢であっても、目と耳で上方を確認して落下物がないか確かめてから迅速に通過する。

学びの場

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