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ヒヤリハットで疑似体験
発生日 | 2007年5月 |
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体験者名 | 2016年Y396 |
登山地域 | 山形県最上町・背坂峠 |
登山概要
■パーティ人数:1
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:山頂往復
■天気:快晴
ヒヤリハットタイプ
■解決種別:自力下山
■場所 :廃道
■原因(環境):道が不明瞭(ヤブ)
■原因(人):
■道に迷ったかもと感じたときにすぐに対応したか:No
■迷ったときに現在位置を把握できたか:No
■現在位置や正しいルートを確認する手段:勘
■道迷い後の行動:コースを修正して目的地(ルート)へ
ヒヤリハット本文
背坂峠は山形県最上町と尾花沢市を結ぶ旧い道で、当時はあまり整備されておらず、半ば廃道といった状態でした。この道を尾花沢側から登り、鞍部まで行って引き返す予定で歩き始めました。 廃道とはいえはっきりと道跡が残っていたので、それを追いながら登っていくことができました。とはいえショートカットや灌木の藪等で、本来の道筋とは異なっている場所も多々ありました。 この調子で道跡や踏み跡を探しながら中腹まで登っていったのですが、気付かぬうちに偽分岐に踏み込んでいました。廃道だからこんなものだろうと疑いもせず、さらに奥に踏み込んでいったところで灌木の茂みに突入。ここでようやく様子がおかしいぞと、迷ったことに気付いたのでありました。 そのときには完全に道筋を見失い、さらに来た道もわからなくなっていました。これが遭難という状況なのか、いったいどうすればと真っ青になりました。とにかく道跡らしいものを見つけようとあたりを見回しますが、見晴らしはなくどこを見ても灌木ばかりで、目印になりそうなものはありません。こういうときは落ち着いてあまり動き回らない方がいいとか、ありあわせの持ち物で目印を付けながら移動した方がいいとか、頭では考えるのですが、それ以上に気が逸って、冷静でいられませんでした。 とにかく見覚えのある場所に出なければと、目を皿のようにして灌木の茂みの中を動き回りました。ただの地面の凹凸が切り通しに見えたり、旧い道筋に見えたりと、人工の道であるかのように見えてきます。明らかに自然地形であるものでしたが、とにかく藁にもすがる思いでそんな「人工の道」を追いつづけてみたものの、当然さらに迷っただけでした。いよいよ本格的に遭難したか。救助ヘリのお世話になってしまうのだろうか、それともこのまま死ぬんだろうかと、暗澹たる気持ちになりました。 しゃにむに動き回ること小一時間くらいでしょうか。茂みを抜け、たまたま整った道跡に出くわしました。もしやこれではないかと跡を追っていったところ、見覚えのある場所が現れました。どうやら迷った末にたまたま正しい道筋に遭遇し、かろうじて道迷いから脱出できたのでした。 結果的には自力脱出に成功し事なきを得たのですが、今思い出してもぞっとします。
要因分析
装備 | |
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コース | コースは一つだけでしたが、現況に関する情報収集が不十分でした。 ネットや書籍等にあまり情報の無い場所ゆえ、役場や地元の人に確認した方がよかったと思います。 |
山の状況 |
装備 | |
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コース | |
山の状況 |
装備 | |
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コース | |
山の状況 |
楽観的・希望的な解釈 | |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 | 地形から現在地を判断できる読図の力が足りなかったと思います。 |
楽観的・希望的な解釈 | |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 |
楽観的・希望的な解釈 | |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 | 偽分岐に入っても、道を間違えたと気付かず進み続けたことが、事態を悪化させました、 道迷いに気付いても、とにかく迷った不安で頭がいっぱいで、冷静な行動が取れませんでした。 |
対策
頻繁に地図を見て現在地を確かめる。おかしいと思ったらとにかく立ち止まり、見覚えのあるところまでひきかえす。道を探しながら移動するときも、確実に現在地がわかるところを見失わないようにする。藪に立ち入るときはリボン等で目印を付けながら移動する。迷いそうな場所はあらかじめ地図や各種情報で確認しておく。 変化に気付く観察力を鍛えることと、引き返す勇気を持つこと。 道迷い対策の基本中の基本ですが、絶大な効果があります。
学びの場
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