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20181018

2019年7月2日

 

 

STEP1 疑似体験したヒヤリハット

 

タイトル富士登山競争の試走、下山時の道間違い
発生日2010年06月10日
体験者名2019S001

 

STEP2 省察

 

装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)

 計画時出発直前行動中
装備ヘッドライト、ビバーク装備は準備したか
コース
山の状況

 

登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表

 計画時出発直前行動中
楽観的・希望的な解釈ルート別に色分けした看板がないことにうすうす気づいたときに現在位置をしっかりと確認しなかったのがよい
調査・観測結果に基づくリスク対策行動6合目付近で間違いに気づいたときに、お中道を行くかの判断を客観的に行った
安全最重視の行動・ヘッドライトやビバーク装備があれば、バスには間に合わないが最悪の事態は回避できるのでもっと余裕をもって判断できたと思う。
・今回は無事に吉田ルートに出られたが、確実に下山するという点では須走口に下った方がよかったのではないか
リスク低減行動の継続的実践
その他

 

STEP3 概念化

■類似した自分の登山経験

■どのように対応すべきと考えたか

・ルート別に色分けした看板がないので「何かおかしいな」と感じたときに立ち止まって現在位置確認などの対応をとるべきである。
・6合目で間違いがはっきりしたときに、当初の目的地に効率よく行けるが、よく知らないルートであるお中道を選択したのは正解だったのか?

■今回の分析で獲得した知識や技術

■今回の分析で得た(気づいた)発想

 

STEP4 専門家との意見交換や登山での実践を行った結果

1.どこを歩いているのかがだいたい把握できている場合には、常時、現在、地図を見て現在位置を把握することはしないと思うが、「何かおかしいな」という違和感を感じた場合(今回の例ではルート別に色分けした看板がないことに気付いた時点)には、その場で立ち止まって現在位置を確認するとともに、これまでの行動の経緯や今後の進路についてよく検討する習慣を身に着けたい。ちょっとおかしいなという違和感を感じるスキルは経験知である。これを感じたときには非常に重要なサインが出たと思ってすぐに対応したい。

2.6合目付近で間違いに気づいたときの判断としては
①確実に下山できるように須走口に下る
②間違えたところの8合目まで登り返す
③体力や時間の点でもっとも楽なルートが選択する
の選択肢がある。
今回は、
・荷物を吉田口に置いてあること、
・最終バスの時刻までに吉田ルートの5合目へ戻りたいこと
・気付いた時刻は午後になっていた
・体力はかなり消耗している
という制約条件のなかでは確実に③を選択することになってしまう。
安全で確実に下山するという条件では①の選択がよいだろう。
①と③のどちらがよかったかは結論付けられない。

下山での間違いが発生するのは、一般的には午後で、体力も消耗していることから
どうしても時間と体力の点から有利な選択肢を選ぶ傾向がある。
これが結果的に大きな問題を引き起こすことになる場合があることを肝に銘じて行動するべきである。