発生日 | 2014年11月24日 |
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体験者名 | 2017年Y045 |
登山地域 | 無名の山だが飯豊連峰の展望台 |
■パーティ人数:1人
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:山頂往復
■天気:晴れ
■解決種別:自力下山
■登山計画時にそのリスクに対する検討を行ったか:しなかった
■行動中にリスク回避や軽減が行えたか:あまりしなかった
地図上にも名前の無い山ですが山頂からの飯豊連峰の眺めがよくついでにナメコがたくさん採れる山です また険しすぎるのか熊と遭遇したこともなくカモシカや野鳥の楽園です その日もカメラを背負って山頂から雪をかぶった飯豊連峰の雄姿を納めナメコを採りながら下山にかかりました 年に数回通っていることもあり悪い意味での慣れがあったと思います 急斜面の連続で斜面に体を向けて岩や木につかまりながら後ろ向きに降りるのですがつかまった木が折れて そのまま200m程滑落しました 落ちてゆく途中でも意識はしっかりしておりああこのまま死ぬのかなと思ったことを覚えております 麓の車道まで200m位のところにあるテラス状の岩場に引っかかりやっと止まりました 朦朧としてしばらく動けなかったのですが起き上がろうとして右肩に激痛が走りまた脳震盪を起こしたのか 周囲を見渡してもぼんやりとしか見えませんでした 背負っていたザックを肩から外そうと痛みに耐えながら試みやっと外すことができました どのくらいの時間か分かりませんがしばらく安静にしていて視力が回復したので起き上がりました 圏外で電話も通じず自力で降りるしかない状態でした 動くたびに走る激痛に耐えながら遠回りでも起伏の少ないルートを探しながら歩きました 滑落したのが午後2時頃と思われますが車にたどり着いたのは午後4時を過ぎておりました 駐車場所までわずか500m位のところを2時間かかったということです 下山しながら頭にあったのはこのまま暗くなったらここで凍死するしかないという思いでした 足が打撲だけで済んだのも不幸中の幸いでした 常識では電話が通じた場所で救急車なり助けを呼ぶのでしょうが早く家に帰りたいということしか思いませんでした 頭から滴り落ちる血をぬぐいながら100Kmを運転して家にたどり着きました 途中で電話しておいたので妻と娘が驚いた顔をしながら迎えに出てきました 安心したのかそこで動けなくなり自宅に救急車を呼びました 日曜日の夜だったので応急処置だけで翌日入院となり全身検査と手術を受け45日の入院となりました 診断は右肩の複雑骨折と頭部裂傷でした
計画時 | 出発直前 | 行動中 | |
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装備 | 趣味の写真の山行をやめられないので、危険を感じたら使うように50mザイルをザックに入れてあります。 | ||
コース | 雪道の運転と同じで、登りより下山の方が危険が多いと痛感しました。 | ||
山の状況 |
計画時 | 出発直前 | 行動中 | |
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楽観的・希望的な解釈 | |||
調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |||
安全最重視の行動 | |||
リスク低減行動の継続的実践 | |||
その他 |
登りより下りに、より細心の注意をはらうということです。 危険を感じたら使うように、50mザイルを必ず持参しています。