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北アルプス大キレットで降雪に遭う

2018年1月23日

 

発生日1988年9月末
体験者名2017年Y110
登山地域大キレット

 

 

登山概要

■パーティ人数:1人
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:山小屋
■登山内容:縦走
■天気:小雪後雨後雪

 

ヒヤリハットタイプ

■解決種別:その他
■登山計画時にそのリスクに対する検討を行ったか:しなかった
■行動中にリスク回避や軽減が行えたか:しなかった

 

ヒヤリハット本文

 槍ヶ岳山荘を朝出発する時はチラチラ程度の降雪。南岳避難小屋到着前から雨に変わり、時折雨足が強くなることも。小屋の中でラーメンを作りながら進むべきか停滞すべきかしばらく悩むが、小屋番の人の「大丈夫だよ。問題ないよ。」の声に押されてキレットへ。キレットの最低鞍部を過ぎる頃から雨が雪に変わる。「うわ、雪だ。」と思いながらそのまま進むうち、周りは段々と白くなってきた。雪のやむ気配はなし。雪山の経験は、近所の900m位の山に登るくらいでこんな高所のしかも岩稜の雪は初めて。もちろん装備は秋山。(3000mの高さには対応していたつもり)「降雪が激しくなったら遭難?」と思いながらひたすら登り続け、気がついたら北穂高小屋に着いていた。景色はもちろん見えてないし、途中の様子も全く覚えていない。小屋付近の積雪は15cm位でした。

 

要因分析

 

装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)

 計画時出発直前行動中
装備
コース南岳避難小屋で小屋の人の言葉に惑わされず、行動を止めて翌日以降の計画を変更するべきだった。
山の状況例年の私の登山シーズンは8月末から10月初めなので、雪に降られた事は過去に1回しかなく、降雪は想定外。先の天気を見通すという習慣が無かった。気象台の「高層天気図の書き方」講習に参加して勉強していたのに、それが全く実践されていない。

 

登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表

 計画時出発直前行動中
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動毎日仕事に追われ、職場から直接山へ向かうという事が常なので、直前に情報を得るという事が出来ない。
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他

 

対策

殆どありませんが、山行前から天気予報により注意するようになった事ぐらいです。