Scan the QR Code

日没による下山途中の道迷い

2018年1月23日

 

発生日2017年11月07日
体験者名2017年Y102
登山地域氷ノ山

 

 

登山概要

■パーティ人数:1人
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:縦走
■天気:晴

 

ヒヤリハットタイプ

■解決種別:救助要請(山小屋・他登山者)
■登山計画時にそのリスクに対する検討を行ったか:しなかった
■行動中にリスク回避や軽減が行えたか:あまりしなかった

 

ヒヤリハット本文

 鉢伏山から縦走し2:05に氷ノ山に至る。日没まで三時間程あるので、さらに進み3:10に三の丸に到達する。ここまで順調に進み、あとは二時間ほど下るだけと、ホッとしたが。  山頂の展望台から、北に氷ノ山、南にこれから歩くであろう若桜町の建物が見渡せる。しかし、国土地理院地形図に三ノ丸の表示も若桜への道はなく、手元の昭文社『山と高原地図』では、山頂で登山道は三叉路に分かれているが、実際に道筋は二本しかない。ただ、建物方向には、踏み跡が森のなかにあったが、すぐに放置物で消滅し建物まで行けない。反対に宍粟方面に行くと波賀町の避難小屋で諦め、それ以上行かなかった。モタモタしているうちに、3:30となった。やむを得ず、氷ノ山を経て、仙谷口に戻ると4:30を回っていた。宿泊予定の宿に連絡を入れ、仙谷を下る旨つたえると、女将は心配そうであった。仙谷登山道は、距離が短いだけに、案の定急坂の連続であった。鎖場を二カ所下り、日没が近くなると仙谷の沢筋が始まり、赤テープを頼りに何度か渡渉しながら下る。6:00に「仙谷登山口1.0km」の道標まで来ると日没となっていた。道標に記された「対岸へ」の位置が分からず、これまでかと思い、再び宿に「今日のうちに着くのは無理」の旨伝えると、「息子が迎えに行くので、待つよう」にいわれる。何とかヘッドランプを頼りに対岸へ辿り着くが、今度は登山道を見失い、ジタバタせずに待つ。6:40に息子さんから連絡があり、動かぬよう指示を受け助かったと確信した。  二〇分ほどして光が見え森岡則明氏が現れて、登山道の崖下で待っていたことが分かる。これ以上間違った方へ行けば助けられ無かったかと、思うとゾッとした。森岡氏に導かれ、二十年来のヘッドランプに代わり、LEDライトを貸してもらう。もう一度渡渉し、やがてスキー場を下り、麓から車に乗せてもらい、7:30に「ヒュッテ白樺」に投宿した。  なお、森岡氏は氷ノ山の登山ガイドであり、三ノ丸コースは波賀町小屋の先に舂米へ分岐点がある、とのこと。三ノ丸山頂の道標不備について、気にされていたが未だ対策は無かった。なお下山して入手した「わかさ氷ノ山自然ふれあいの里活性化協議会」『氷ノ山登山マップ』では、昭文社地図と違い、三ノ丸山頂から南に若干離れて、登山道が宍粟・若桜方面に分岐している。

 

要因分析

 

装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)

 計画時出発直前行動中
装備日没となり、LEDのライトを借り、旧式のライトの弱さを知る。
コース三ノ丸山頂にて、若桜町舂米への下山ルートがわからず、急に焦ってきた。
山の状況

 

登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表

 計画時出発直前行動中
楽観的・希望的な解釈三ノ丸まで順調に進んだので、リスク等全く、考え無かった。
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他

 

対策

地図を確認して、案内本やHPなどで予習するくらいであるが、地図は専門の登山地図といえども完全なものではなく、案内本、HPに全て目を通すのも不可能である。 トラブルになったときに、トラブルはあるものとして臨機応変に行動出来る能力を高めていく。 追 「体験されたエピソードを中心に、いつどこで何が起きたのかを時間的な経過などを踏まえた詳しい報告、また、登山技術の観点から事実の解説や、そのときの心理的な側面から臨場感あふれる描写をお願いします。」を1000文字程度で詳しくまとめるのは難しい。