発生日 | 2017年07月23日 |
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体験者名 | 2017年Y090 |
登山地域 | 槍ヶ岳 |
■パーティ人数:2人
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:山小屋
■登山内容:山頂往復
■天気:雨のち曇り
■解決種別:救助要請(警察・消防)
■登山計画時にそのリスクに対する検討を行ったか:少しした
■行動中にリスク回避や軽減が行えたか:あまりしなかった
事故を起こしたのは62歳女性で、登山道で1mの段差を下る時に目眩がし頭から滑り落ちたもの。手首は階段状に曲がり、同時に足首も捻挫した様相だったので、山小屋まで連れて帰り警察に救助を要請した。当日は朝から雨だったため、ヘリは出動しておらず直ぐに稼動できる状態だった。何度かのやり取りの後今なら飛べるとの判断で出動してもらえる事になった。 目眩の理由は不明だが、その日は雨の中早朝から出発しきつい登りたどる中で、軽い脱水症状が出ていたのではないかと思う。登頂後小屋に向かう途中、少しふらつくと言って暫くしゃがみこんだのだが、それが予兆だったと思う。 後方をついて来ていたのだが、小さく「キャ!」と声がして、振り向いたら頭から滑り落ちて来た。慌てて抱きとめたが、既に手は負傷していた。ヘルメットを着用していたため、頭部と顔面は守られて無傷だった。但しヘルメットは2ヶ所で陥没し、割れが確認できた。
計画時 | 出発直前 | 行動中 | |
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装備 | 着替え、雨対策も万全で、水分やカロリー補給の行動食も十分にあり、問題点は見あたらない。 | ||
コース | |||
山の状況 |
計画時 | 出発直前 | 行動中 | |
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楽観的・希望的な解釈 | |||
調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | 技量や準備に問題は無かったと思う。 | ||
安全最重視の行動 | 水分の補給について、当事者は充分な摂取ができていなかったのかもしれない。 ゆっくりしたペースで、休憩も多く取りながらの登坂だった。 | ||
リスク低減行動の継続的実践 | |||
その他 |
体力の消耗度を測りながら、遅い人に照準を当て強制的に水分と休憩を取らせるようにしている。