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下山途中の天候急変とケガ

2018年1月23日

 

発生日2017年07月02日
体験者名2017年Y089
登山地域蓬莱山

 

 

登山概要

■パーティ人数:1人
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:縦走
■天気:晴れ後雨

 

ヒヤリハットタイプ

■解決種別:自力下山
■登山計画時にそのリスクに対する検討を行ったか:どちらともいえない
■行動中にリスク回避や軽減が行えたか:あまりしなかった

 

ヒヤリハット本文

 今年の7月2日、単独行で滋賀県の比良山系にある堂満岳から蓬莱山に行った際、蓬莱山で天候が急変。下りはじめたばかりだったので、一旦頂上に戻り、ロープウェイで下山しようとしましたが、運休となっていたため仕方なく自力で下山することに。  ところが、雨量は増すばかりで、登山道も川のように。何度も滑りながら頑張ったのですが、急に右足の膝に激痛が・・・左足でカバーしながらペースも落としつつ騙し騙し歩いていきましたが、今度は左足の膝にも激痛が・・・。さらに雨脚は増すばかりで遠くに雷の音も・・・周りに人影もなく、避難小屋もなかったことから、自力で下山するしかないと判断。トレッキングポールに体を預けながら、さらに1時間かけて、何とか下山。雨具を着ていましたが、全身ずぶ濡れ状態。幸い風邪を拗らせることはありませんでしたが、それ以来、膝にヒアルロン酸の注射を打ってもらいながら登山を続けています。

 

要因分析

 

装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)

 計画時出発直前行動中
装備雨具や非常食までよういしており、こちらも問題なし。
コース比較的初級者向けのコースであったこと、体力的にも全く問題はない自信があった。
山の状況山の天候が不安定であることは承知しているつもりだったが、当日朝の目的地付近の天気予報は晴れとなっていたこと、山高も1000m少しで、難所も少ない初心者向きの山であることから、あまり危機感はなかった。登山口に向かうバスの中で、別のパーティーの人たちが、山頂付近では雨になるかもしれないと話していたが、万一のことを考えて雨具も用意してきていたし、見上げても雲は見えず、スマホで検索した天気予報も相変わらず降水確率が低かったことから気にしなかった。急な天候の変化に対して、落ち着いて、冷静に状況を見極める時間を取らなかったことは大いに反省している。

 

登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表

 計画時出発直前行動中
楽観的・希望的な解釈登山経験はそれほどあるわけではなかった
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他

 

対策

あの時、たとえロープウェイが一時的に運休となっていても、1時間くらいは山頂の小屋に留まって天候の様子を現地に人に相談するなどしていたら、こんなことにはならなかったのではないかと後悔しています。