発生日 | 2016年08月31日 |
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体験者名 | 2017年Y070 |
登山地域 | 深田記念公園⇒茅ケ岳1704m⇒金ケ岳1764m⇒記念公園 |
■パーティ人数:1人
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:山頂を歩く周回行程
■天気:快
■解決種別:自力下山
■登山計画時にそのリスクに対する検討を行ったか:しなかった
■行動中にリスク回避や軽減が行えたか:した
茅ケ岳1704m⇒金ケ岳1764mと登って、下山しかけて間もなくの場所で滑落した。 道は石もなく歩きやすい道であった。それと下山ということの気楽さと、天気も良いこともあって、木々や空を眺めつつ歩いていた。それで、谷側の道の端に寄ってしまったようであった。そこは背の低い単子葉の草がかたまって生えていて、そこに足が乗った。そのとたんに、谷側に転落した。とっさに草を掴んで、下方に落ちることをまぬがれて、草を掴みつつ、道に戻った。 戻ってから、どうして滑落したのか状況を見た。草の生えている場所の下の土が徐々に崩壊していたようだ。草は、前年などの枯れた跡などに新たに生えることを繰り返していたようであった。それで、草の生えている部分が宙に浮いて谷川に若干突き出ていた。その上に乗ってしまったので、重さを支えられず、私は落ちてしまった。 その下は、何もない崖のようになっている場所であったので、下の方を眺めて私は状況の恐ろしさを知った。草を掴めていなかったら、かなり下まで滑り落ちていた可能性があった。 因みに、私は反射神経が素早いほうなので、意識もしないで体勢を取り直して、言うなれば「気が付いた時には」草をつかんでいた。そうでないと、下の方まで落ちて、大きな事故になっていたかもしれない。軽い打ち傷程度であった。ほとんど初めての滑落である。その場に座り込んで、状況(原因)を判断した後に「同じことを繰り返さないぞ」と心に念じながら下山した。 それ以前でも、事故は下山の時に起きやすいから気を付けようと思いつつ歩いている。しかし、そこはたまたま歩きやすい道だという事もって、気を緩るめたのが良くなかった。とともに、加齢に伴って身体の安定性が低下しているのではないかということも考えた。登山用の杖を使っていなかったが、今後は使うようにしたほうがいいかもしれないとも考えた。
計画時 | 出発直前 | 行動中 | |
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装備 | 数年前に登山用の杖を借りて使ってみた。数回使ってみて、体力の衰えを補うよりも、かえって邪魔になると判断して使うことをしなかった。ふらつき防止という視点からは見ていなかった。 | ||
コース | |||
山の状況 |
計画時 | 出発直前 | 行動中 | |
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楽観的・希望的な解釈 | |||
調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |||
安全最重視の行動 | 70歳を過ぎた頃から体力の衰えを感ずるようになってきていた。だから、歩き方もそれなりの配慮をすべきだったかも知れない。周囲を眺める時は、歩きやすい道でも止まるようにすることを心掛けるようにした。 | ||
リスク低減行動の継続的実践 | |||
その他 |
下山時も気を抜かない。 歩きやすい道も慎重に歩く。上のほうを眺めたりする時には、立ち止まる。 下りは、膝への衝撃軽減も兼ねて、登山用の杖(2本)を使う。 ふらつかないように、足腰を鍛える。