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浜石岳での道迷い

2018年1月18日

 

発生日2015年06月01日
体験者名2017年Y052
登山地域浜石岳

 

 

登山概要

■パーティ人数:2人
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:山頂往復
■天気:ガス

 

ヒヤリハットタイプ

■解決種別:自力下山
■登山計画時にそのリスクに対する検討を行ったか:しなかった
■行動中にリスク回避や軽減が行えたか:しなかった

 

ヒヤリハット本文

まだ山登りを始めてから経験が浅くコンパスも使えない頃に、標高が低く(707m)、静岡の高尾山とも言われている浜石岳にハイキング気分で登った。 その日は一緒に登る友達が寝坊し、スタート時間が二時間程度遅れ、11時過ぎからの行動開始となったが、さらに事前のリサーチ不足により登山口を間違えひたすら車道を登って頂上に着いたのが午後3時頃になってしまった。 当初予定していたルートではコースタイムを考えると到底明るいうちに下山できない。そのため持参した地図には掲載されていなかったが、頂上の地図に掲載されていた短いルート(仮にルートAとする)を時間短縮のために選んで降りることにした。 途中の分岐にてルートA方向は看板の矢印が紙か何かのようなもので隠されており、また木の枝が道をさえぎるように置いてあったが、もう一方のルートを選択すると下山は夜になってしまう。すれ違う人もおらず、林内は薄暗く、ガスも出ていて、時間的余裕もなかったため、それらの警告と思われるものを無視してルートA方面へと突き進んでいった。 するとその先、ルートAは途中3ヶ所ほど崩落していた。(浜石岳の周辺、由比あたりはよく山が崩れ東海道本線が止まってしまうことがある。) 最初の崩落地にはロープが崩落地を横切る様に張ってあり、この道も人が通るのだなと安心してしまった。しかしその後の崩落地にはロープは張られていなかった。また当初は道がしっかりとひらけていたものの、下るにつれ段々と藪のようになってしまっており、僅かに残る踏み跡を頼りに下山することとなってしまった。 結局午後5時くらいには下山できたのだが、非常に反省点の多い山登りとなってしまった。

 

要因分析

 

装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)

 計画時出発直前行動中
装備コンパスを持っておらず、またコンパスの使い方も分からなかった。携帯のGPS(精度が悪い)を頼りにしてしまった。
コース時間が足りなくなった際のコースなどは調べていなかった。事前に調べたコースでは下山が遅くなるため、登頂を断念するという判断も必要だった。頂上の地図に掲載されていた短いルートは事前に調べた地図には掲載されていなかったが信じてしまった。頂上についた時点では人も多く、後から自分たちが選んだルートを下山してくる人も多いだろうと思っていた。
山の状況

 

登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表

 計画時出発直前行動中
楽観的・希望的な解釈一緒に登る友達はハイキング程度の山であり気が緩み寝坊した。
調査・観測結果に基づくリスク対策行動ハイキング程度の山であり、案内看板等も多いだろうと事前のリサーチが不足していた。
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他

 

対策

・余裕を持ったコースを選択すること。 ・地図とコンパスはどんな低山でも持っていくこと。 (山岳会の講習に参加し、地図読みやコンパスの使用方法等を学んだ。) ・登山口への道についてもしっかりとリサーチをしておくこと。 ・頂上に着く時間が予定よりも遅ければ、来た道を引き返すことも考慮すること。 ・登る予定の山について遭難情報などについても事前に調べることにしている。