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源流遡行でルート間違え、2日間ビバークをし自力脱出

2017年2月24日

 

発生日2014年09月13日
体験者名2016年Y556
登山地域桧枝岐・尾瀬源流

 

 

登山概要

■パーティ人数:1
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:沢登り
■天気:晴れ

 

ヒヤリハットタイプ

■解決種別:自力下山
■場所 :沢の下り
■原因(環境):道が不明瞭
■原因(人):
■道に迷ったかもと感じたときにすぐに対応したか:No
■迷ったときに現在位置を把握できたか:No
■現在位置や正しいルートを確認する手段:コンパスのみ
■道迷い後の行動:新しい目標へ移動

 

ヒヤリハット本文

2014年9月13日日帰り予定釣行で桧枝岐源流に入渓2年前に入渓していたが下降ルートを間違えたと思う。沢に降り立つと周囲の景観が違い前年の大水で渓相が変わったと判断した。遡行を開始するが途中から見覚えのない滝などが現れルートの間違えと判断し下山を始める。途中日が暮れてきたのでビバークを選択、菓子パン・おにぎりの予備有。焚火をし睡眠をとる。夜中火が消えてしまった。次の日下山開始途中の沢筋や記憶にある地図、磁石から方向を推移し行動するが体力なくなる。ヘリコプターの音が聞こえタオルを振るが行ってしまう。道路に出るのをあきらめ沢筋を下降することに切り替える。沢はふもとに流れていることは知っていたので移動するがまた日没となる。2日目は食糧はなくなり吐き気があり水分補給しても吐いてしまう。3日目5時から遡行はじめ6時半頃下流の橋のたもとに出通りがかりの車に助けてもらう。1日目ルートが違うと判断した時点で下降地点まで戻ればよかったが途中見慣れた渓相が現れそちらの沢筋を登る。行けども行けども見知ったルートにたどり着かなかった。2日目沢筋を下降し始めてから左足股関節が痛みを出し始め下降速度も遅くなり吐き気も出て体力が落ちてきたと思う。夜は1時間ぐらいうとうとすると寒さで起き体を動かし温め落ち葉等を集めその中に体を入れて暖を取る事を繰り返した。心理的に追い詰められた感じは無くここまで来ているからもうすぐ出られると考えながら行動した。しかし今考えると道路標識のように木の枝が見えたり夜間光が見えたりして少なからずパニックを起こしていたと考える。また、途中までけもの道のようなルートを登ると途中で行き止まりまたルートを探すことを繰り返したことも体力を失う原因になったと思う。

 

要因分析

 

装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)

 計画時出発直前行動中
装備出発前に装備の確認は必ず行う。防寒具はあったが補助的な新聞紙や着替え等あると良い。火付け剤が有れば良い。目印になるテープなど有ると良い。 地図は必需品
新聞紙、ライターは予備を必ず準備
コースエスケープルートの確認
山の状況ビバーク時夜間は急激に気温が低下するので雨具のほか新聞紙を衣服の中に入れると防寒になる。今は必ず装備に入れている。

 

登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表

 計画時出発直前行動中
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他単独行の場合必ず行先は知らせておくこと。めのビバークは良かったが2日目の行動で最初に下降したルートまで見失ってしまった。目印はつける。 気力がなえると急激に疲労感に襲われる。自分の技術・知識をフル活用できるように冷静になること。

 

対策

単独行は控えている。装備は十分しておく。行動計画は登山の場合必ず提出している。十分に経験を積むこと。