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丹沢・大山からの下山ルートで道迷い

2017年2月24日

 

発生日2004年05月30日
体験者名2016年Y854
登山地域丹沢・大山

 

 

登山概要

■パーティ人数:1
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:縦走
■天気:晴れ

 

ヒヤリハットタイプ

■解決種別:自力下山
■場所 :下り
■原因(環境):標識が不明瞭(道標の間違い)
■原因(人):
■道に迷ったかもと感じたときにすぐに対応したか:No
■迷ったときに現在位置を把握できたか:No
■現在位置や正しいルートを確認する手段:地図
■道迷い後の行動:来た道を戻る

 

ヒヤリハット本文

ヤビツ峠から大山に登り、唐沢峠から広沢寺温泉に下山するルートで道迷いを経験しました。 まだ山歩きを始めたばかりの頃で、経験は浅く、ガイドブックなどの知識だけが頼りでした。 大山山頂に初めて登り、あとは下山後の広沢寺温泉につかるだけだと、少し急ぎ気味に歩いていたと思います。 唐沢峠からしばらく行くと不動尻に尾根筋を降りるルートがあり、その分岐道標に従って下って行きましたが、途中で道が判然とせず、いつのまにかはっきりしなくなってしまいます。 二度ほど、分岐道標まで登り返し確認しましたが、やはり道標の案内はその方向を指していたため、「その先に道があるはずだ」と判断。道無きルートを30~40mほど下ってみましたが、やはり道は見当たりません。 このまま行くのはさすがに危ないとは思いましたが、他方でもう一度登り返して大山まで来た道を戻るのは、時間的にも体力的にもロスになるので「いやだなあ」。しばらく、斜面で立ったまま逡巡したことを覚えています。 「迷ったら戻るべし」という山歩きのルールは知っていたので、「ロスでもやむなし」と意を決して、大山まで戻ることにしました。 偶然、途中の唐沢峠の東屋に、一人の登山者がお茶を沸かして休んでいました。「助かった」と、道を尋ねたところ、なんと、正しい下山道はその東屋のすぐ脇にあったのでした。そこには、確か道標は無かったと思います。 持っていた地図のルートとは、別のところに新たな道が作られていたのでしょうか。 「道標がすべて正しいとは限らない」というのが、その時の教訓です。

 

要因分析

 

装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)

 計画時出発直前行動中
装備
コース
山の状況

 

登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表

 計画時出発直前行動中
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他地図読みの技術レベルの低さと、常にどこを歩いているのか確認しながらの山歩きではなかったこと。 もっと早く「戻る」意思決定が必要であったこと。 単独行のため、どうしても「早く歩こう」と気持ちが焦りがちであった。そのため、周りを確認しながら歩くという、心の余裕が失われていたと思います。

 

対策

「道標がすべて正しいとは限らない」というのが、一番の教訓です。