発生日 | 1971年11月 |
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体験者名 | 2016年Y882 |
登山地域 | 裏妙義 |
■パーティ人数:6人以上
■山行スタイル:山岳会やサークル、クラブの山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:縦走
■天気:曇りのち雪
■対応(解決種別):[救助要請(警察・消防) ]
■場所:[下り/岩場]
■原因(人):[バランスを崩した]
■原因(コース/環境):[―]
■怪我の程度:[重症(行動不可)]
■怪我の部位:[頭/腰]
■滑落した瞬間の対応:[行わなかった]
■滑落距離:[不明]
45年前の学生時代、登山サークルの合コンで裏妙義丁須岩に登り、下山路で雪になり、女性一名が涸れ沢に転落。現場に友人二人で木を伝って降りて行くと斜面で頭を下向きに、頭は切り傷、腰を打っていて動けないが意識はある。逆さまの急斜面から身体を横に出来る場所に移動させるがそれ以上は初心者グループで手の打ちようがない所へ、沢登りを終えた上級者が二人駆けつけ、そのリーダーの判断で上に運ぶのは困難、担架を作って沢を降ることに決定。登山道に残ったメンバーが下山と救助要請。ロックハンマーで立木を切り、ヤッケとツェルトを組み合わせて担架作り。ロープで確保しながら沢を降る。当時はロッククライミングの技術も、搬出救助の知識も全くなかったため非常に勉強になった。夜に入りヘッドランプをつけても担架で足元が見えず沢の下りは大変だった。大休止時にはたき火をして暖かな飲み物や非常食を頂き、明るくなってから救助隊と合流し徹夜の担架担ぎから解放された。
計画時 | 出発直前 | 行動中 | |
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装備 | 日帰り通常装備 | 遭難してみて初めて自分がなにも準備していないことに気づいた。 | |
コース | 横川駅から鍵沢を詰め、裏妙義丁須岩までは何回か経験済み。往路を戻るより尾根を縦走して横川駅へは初めて。 | 下りに入り雪になりだしたが、自分が先行して道を確認しながらも不安は無し。まさか転落するとは思わなかった。 ・後で思えば、雪になったことで歩いたことのない稜線伝いでなく、何回も歩いたことのある沢筋の往路コースに変更して引き返すべきであった。 | |
山の状況 | 下山に入り、雪が降りだして足元に積もりだしたが大したことは無いと思っていた。 |
計画時 | 出発直前 | 行動中 | |
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楽観的・希望的な解釈 | |||
調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |||
安全最重視の行動 | |||
リスク低減行動の継続的実践 | |||
その他 | 大学生の二つの登山サークルとも夏山日帰り中心でメンバーは1、2年生。非常事態の知識は不足。 | 丁須ノ頭にも登頂でき、全員極めて順調。今にして思えば少々浮かれていた。 |
今では必須で当たり前だがヘッドライト、予備電池、ツェルト、非常食、救急セット、遭難時の行動手順など。就職してから山岳会に入り、ロッククライミングや雪山を経験しながら遭難救助訓練も実施した。