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富士山頂滑落遭難

2017年2月23日

 

発生日2014年05月04日
体験者名2016年Y72
登山地域富士山

 

 

登山概要

■パーティ人数:1
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:山頂往復
■天気:晴れ

 

ヒヤリハットタイプ

■対応(解決種別):[救助要請(警察・消防) ]
■場所:[下り/斜面]
■原因(人):[不明]
■原因(コース/環境):[不明]
■怪我の程度:[重症(行動不可)]
■怪我の部位:[腰]
■滑落した瞬間の対応:[行わなかった]
■滑落距離:[不明]

 

ヒヤリハット本文

以前、仲間内だけに報告していた内容です https://www.facebook.com/akira.yagasaki.3/videos/634270473314649/
2014年5月4日富士山頂火口滑落事故
私が富士登山をした当日、富士山にて滑落事故が発生しました。
私の友人からも私の安否を気にされ、多くの方に心配をお掛けしました。
私は遭難現場に遭遇し、遭難者の救助に携わりました。昨夜帰宅し、ニュースをチェックし続けてますが、その方及びもう一人の方の安否は
未だ不明です。
今後の安全登山につなげて欲しく、登山を趣味とする私の友達に当日の顛末をお知らせします。
【報道内容】数日後リンク切れとなると思います
http://www.fnn-news.com/…/headli…/articles/CONN00268047.html
https://www.youtube.com/watch?v=LJpUHQxh_GM
【当日のルート】
富士山富士宮コース。
登山口:富士宮口新五合目(標高2,400m)
目的地:富士山 剣ヶ峰山頂(3,776m)
標高差:1,376m
標準コースタイム:登り6:10 下り3:30
*山と高原地図(夏時間)
実際コースタイム:登り4:57、(鳥居下より) 下り1:57
*含む休憩時間
【当日のコースタイム】
5/4
9:00 富士宮口新五合目出発
13:30 富士山十合目(鳥居)着
13:57 剣ヶ峰到着
14:00 下山開始
遭難者救出開始
14:38 遭難現場(大内院:富士山火口最低部:3,540m付近)到着。遭難者引き上げ開始
15:30 剣ヶ峰と三島岳の鞍部:3,726m付近到着
16:40頃 富士宮口下山口(十合目鳥居:3,711m)通過
17:00頃 鳥居下30m付近で救出活動中断 各々で下山開始
17:35頃 八合目着
17:45頃 地上からの捜索隊(静岡県警)と合流。事情説明。
18:00頃 下山開始
18:57 富士宮口新五合目(2,400m)着
*出発前、14:00を下山開始時刻と設定。
【私の富士登山経験】
計5回(7日間)。登頂4回。
富士宮コース3回、御殿場コース1回、富士吉田コース1回。
積雪期2回。
ソロ3回。リーダー1回。サブリーダー1回。
【当日のコンディション】
出発時点の天気は快晴。八合目まではほぼ無風。八合目以降より風は出るものの、頂上まで推定風速5m以下。九合目付近より地上からガスが上がり始め十合目で雲海となる。
雪質は八合目まではザラメ。新五合目出発よりアイゼン装着。踏み抜きは殆ど無いものの、一歩歩く度に数cm程ずり落ちる状況。
ワカンは終始不使用。
標高3,000mを越える頃から雪は締まり始め、ずり落ちは無くなる。九合五勺以降は更に固く、鳥居下の最後の急登では一部氷結部分あり。アイゼン爪も雪に刺さるのは1cm未満。
剣ヶ峰直下では日陰部分に一部アイスバーンあり。剣ヶ峰到着時の気温は-4℃。
富士山火口内の雪は硬質。アイゼンの爪は5mmも刺さらず。
17:00以降の下山時は、鳥居下急斜面は完全に氷結。青くテラテラの状態。ピッケルのピック、アイゼンの前爪も一発では決まらず、はじき返される事も。3回~5回の打ち込み、蹴り込みで1cmほどの深さのホールドができる程度。ピックで氷面を叩き割り、フロントポイントキックを繰り返し、ホールドに歯を載せながら一歩ずつ慎重に下降。
急斜面を終えた九合五勺上部からは薄さ数cmほどのアイス、その下はザラメ(モナカ状態)。かかとから全体重を乗せ氷面を叩き潰すことでグリップを効かせた。
標高を下げると共に雪質もザラメに近づくが7合目までは薄いモナカ状態が続く。
頂上付近一帯は終始風に吹かれたが、登下降に影響する程の強風は無かった。

【遭難現場】
私が十合目に到着し、最高峰の剣ヶ峰に向かう途中、馬の背にてすれ違った遭難者とは別のパーティーの方から、遭難発生の事実を聞く。
3人パーティーの内1人が剣ヶ峰付近から山頂火口に滑落し、動けないとのこと。火口を見下ろすと数名の人達がいることを確認。既に警察に救助を要請しているとのことだった。
剣ヶ峰に到着し数枚写真を撮影した後下山開始。先ほどの遭難の事を教えていただいた方と合流。
遭難パーティーのリーダーは警察と通話を続け、「頂上までヘリは飛ばせない」「7合目まで救助隊をヘリ輸送しそれから救助に向かう」等と、情報は上書きされ続けた。一方滑落した方に意識はあり、上着やサバイバルシートで保温し、更にツエルトに包んでいるとのこと。
その時山頂に居合わせたそれぞれ別パーティー同士で話し合った結果、救助隊が到着するまでの間、火口から我々が立つ鞍部まで引き上げようとのこととなった。
富士山火口は大きなすり鉢状。正確には一部「漏斗状」になっており、斜面が火口に向けて続いた後、最後はほぼ垂直に火口最低部に落ちる崖がある。崖の落差は場所にも寄るが十数メートルから数十メートルになる。
私が火口に降りようとした時、救助の手助けを買って出た人が4人いらした。
1人は引き上げ先となる場所に立って貰い引き上げ地点の目標とする。2人は引き上げ目標地と遭難現場の中間点に待機してもらい、指示の中継を依頼。私ともう一人が遭難現場となる火口最低部に下降することになった。気温は氷点下、火口内に風が大きく渦巻いており、誰かが手放したと思われるサバイバルシートが空中を舞っては火口の雪面に近づいたりを繰り返していた。既に日は傾いており、日陰部分はクラストし始めていた。
現場へ降りる2人は、降り始めはトラバースで高度を下げるも、グリップが浅くなかなか高度を下げれず、後半はフロントポイントキックとダガーポジションで直下降し現場に到着。この時14:38(デジカメの撮影時間より判別)
遭難パーティーのメンバーと、先行して到着した別パーティーのメンバーが、滑落者をレスキューシートや上着などで保温、ツエルトで体を包み込んでいた。遭難者は意識はあったものの、うめき声を発するなど、かなり苦しい様子。火口への滑落の瞬間は見ていないが、滑落の末最後は崖から墜落し、腰を強打したと思われる。
救助にあたった人たちが持ち寄ったスリング、カラビナ、細引きを用いて遭難者のスノーボードに固定。2本のメインロープで分散システム(流動分散で引き上げを開始、直後、固定分散に変更)を構築し、当初6人で鞍部までの引き上げ開始。
崖と急斜面を避け、引き上げ目標地の鞍部へ、逆「く」の字となるルートを描いた。
スノーボードをそり代わりにして引っ張り上げるものの、様々な不具合が発生。想像以上に重く、なかなか上に進まない。斜面のグリップが弱く引っ張り上げる人がスリップしやすい。遭難者がスノーボードからずり落ちる。引き上げている人のアイゼンが遭難者の顔にぶつかりそうになる。不具合が生じる度に引き上げを中止し、不具合を補正した上で引き上げを再開。その試行錯誤をしばらく重ねた。
片手でピッケル。もう片手でスノーボードや遭難者に結ばれたロープを引っ張る。2点支持でのクラスト斜面の登攀は難しかった。
途中から中継役の方や、後から頂上に到着された方が集まり、引っ張る人が10名を越えたあたりから、加速度的に効率が上がり、最後は13名にて目標地点の鞍部まで引っ張り上げた。
到着できた瞬間、13名全員が雄叫びを上げた。即座に数名が雪面に大の字になり倒れこみ、荒い息を必至に整えていた。ただでさえ空気の薄い高所。火口に再び滑落しかねない緊張感。遭難者の安否。ひどい緊張状態が解きほぐれた一瞬だった。遭難者の意識もあり、遭難パーティーの方が遭難者に声をかける。遭難者から返事は返ってくるものの痛々しかった。別パーティーの人たちも「ガンバ・ガンバ」と遭難者を励ます。
私はこの引き上げの間、首からぶら下げていたカメラで数枚の写真と計数分の動画を撮影した。写真は引き上げの停止時の合間に、動画は引き上げ再開直前に動画ボタンを押し、次の停止時まで撮影しっぱなしで引き上げを行った。
撮影の目的は、後日遭難者本人とその家族に渡そうと思ったから。
鞍部に到着した頃、上空が騒がしくなった。ヘリが飛来してきたのだ。全員が色めき立ち、必至に手を振った。ここだここだ。
下りて来い。必至になってアピールした。だれかが言った。「あれは県警のヘリではないな」県警ヘリの色を認識している人だった。
「県警ヘリならスピーカーで何か指示を出すはず」。私も「あれは報道のヘリですよ」。
2機のヘリは私達の上空をしばらく周回し、また消えていった。
遭難パーティーのリーダーが警察と連絡を取り合っていた携帯電話の電池切れが近づく。電池切れ直前に、別パーティーの方が持つ携帯電話番号を警察に知らせ、以後、別パーティーの携帯電話が通信手段になる。携帯は遭難パーティーのリーダーに預けられた。その電話でも救助隊のヘリは頂上には来られないとのこと。
鞍部では救出を手伝った人たちが下山の身支度を整える。デポしてた荷物を身に着ける。水分補給。行動食をかじる。トイレを済ませる。まだ空は明るいものの、防寒着や手袋を着込み、多くの人がヘッ電をヘルメットに装着した。
遭難者の衣服を整え直し、スノーボード上の体位を直し、身体とボードの固定をしなおした。13名全員が再び遭難者を囲むように集まった所で、
次に下山口となる鳥居まで移動する事となった。距離にして2~300m程。途中、らくだの背のようなコブが複数あり、両側は崖。
左手は遭難現場の火口、右手は富士山の裾野。引き揚げ同様の緊張を強いられた。
16:30頃、鳥居に到着。下山口を見下ろしても救助隊の姿は見えない。
遭難者の容態が悪化。遭難パーティーのリーダーが心臓マッサージを実施。
急斜面で遭難者がボードから離脱しないように、メインロープ(ザイル)の端を1m程切断し、簡易シットハーネスを作成し、カラビナを用いてボードとの固定を強化した。遭難者を包んでいたツエルトも、この時顔部分を縛った。
これより急斜面を含む危険地帯を通過する。夏道ではロープがジグザグに張られ、つづら折りになっている登山道も1m近くの積雪があり、厚い氷のような状態になっていた。昼過ぎに登ってきた時とは大きく雪質が異なっていた。
「引き続き慎重に引きおろしましょう」と声が上がった。
斜面に差し掛かると、急激にペースが落ちた。ロープの重みも増した。アイゼンの前歯とピッケルのピックを載せる足場、手掛かりを構築しながらの下降。1m下がるだけでも長い時間が掛かった。片手は相変わらずロープを引っ張り続け、アイゼン、ピッケルの刃先には自分の体重以上の重さが加わる。氷に打ち込むたびに、表面の氷が割れ、欠片がジャラジャラ音を立てて足元に位置する人の横を滑り落ちる。ロープを握った手の余った指で何かに掴まろうとしても、半透明になったツルツルの氷ばかりだった。
13名が一歩一歩着実に下りている最中、一人がアイゼンの歯を氷面から滑らせた。大声で「刺せー」「刺せー」。滑落していく人に対し、怒鳴り声で声をかけた。滑落速度が増す前に、ピッケルのピックを刺して滑落停止を願った。
滑り出した人は速度を緩めることなくみるみる加速していき、浅いU字の谷を麓に向けて滑り落ちた。1分も立たず、丘が邪魔をして見えなくなった。方向は「宝永火口」の方面。一部報道の富士山「頂上火口」とは違う。
12名の中の一人が、滑落した方を探しに単独で先に降りられた。
この時点で、救出作業は中止となった。遭難パーティーのリーダーが、宣言した。
遭難者を鳥居下数十メートル付近に固定した。夏道用に設置されたロープを連携する長さ1m程の鉄杭が数センチ露出しており、ロープを持つ人たちがそれぞれ鉄杭に固くロープを結んだ。
11名は各々で下山を開始した。誰かが上から「これから先は自己責任で」と発した。数名が伝令のように反復した。
万一の滑落に備え、自分の真下に人がいないよう、気を使いながら急斜面を下降した。九合五勺が近くに見え始めた頃、急斜面は終わり、後はいつもの富士山の傾斜。宝永火口方面に滑落された方が通ったとされる谷を横目に急ぎ足で下った。先に様子を見に行った方に追いつき話をすると、人影は見つけられなかったと。途中、その方の所持品が散乱していた。
雪に半分埋もれた八合目避難小屋に到着。扉が氷のような雪で埋もり、出入りはできなかった。下から捜索隊が上がってくるのを確認。この場で後続メンバーと登ってくる捜索隊を待った。
捜索隊が到着し、これまでの事情を伝えた。2人目のことも詳しく伝えた。
日没も近づき当たりは急速に暗くなってきた。後から遭難パーティーの2名が八合目に到着した。以後の説明はリーダーに任せた。
捜索隊の許しを得て、その他パーティーは下山を再開した。
新五合目の駐車場で、地元のテレビ局の人が待ち構えていた。何も話さずにその場を去った。
【下山後】
車で1時間程運転をし、御殿場市街地に到着した。気にかかることがあり、御殿場警察署に自ら赴いた。事情を説明し、撮影した写真や動画を見せた。宝永火口方面に滑落した人の身元を早く確認し、少しでも早く家族に知らせてあげたいと思ったから。
その晩は帰宅せず、御殿場市内のコンビニ駐車場で夜を明かした。
目が覚めた後、警察署に電話をした。情報が連携されておらず、数々のたらい回しにあう。御殿場署、富士宮署、捜索本部が置かれたとされる県警本部地域課。話が噛み合わず。富士山での滑落事故は認識しているものの、宝永火口に滑落した人の身元がわかったかどうかもわからず。滑落場所の場所の特定、安否すら、誰に聞いても把握できていない。
名を名乗り住所を言わなければ全く聞く耳を持たない職員たち。既に何人にも伝えてある。
警察署の日頃のお仕事からすれば、職員一人ひとりが事故の一案件について全てを把握しているはずも無く、数々の問い合わせに
一つ一つ答える余裕も無い。わかってる。
いても立ってもいられず、再び富士宮口新五合目に向かった。前日新五合目に下山した時に、パトカーが2台駐車場に停まっていたから。捜索隊が乗りつけたものと思われるパトカーがいれば、正確な情報が得られると思ったから。
5月5日 12:00。天候雨。時々横殴りの雨。気温1度。13:00に気温-0.5度。雪に変わる。パトカーはいなかった。
新五合目から宝永火口であれば往復1時間程のハイキングコース。色々考えた末、山には入らず、帰宅する事にした。

—————–
本日5月6日、昼より上記文章を書き始めました。午前中のニュースでは、2名が行方不明のまま、本日捜索再開、との報道を目にした後、まだニュースは見ていません。

(上記に書いた内容と動画は、私が下山後、静岡県警御殿場署に赴き、説明したものです)

 

要因分析

 

装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)

 計画時出発直前行動中
装備万一の遭難・捜索を前提に、食料・防寒・防水を持参。 雪山等厳しい山行では、翌日以降に救助捜索ができるかの判断も必要。明日以降大荒れの予報であれば、1日分では不足。 用意できない(大がかりな荷物を持ち歩きたくない)のであれば、その山行は辞めるべき(違う山を選ぶべき)ツエルト、ダウン上下(寝袋がなくても一晩なら凌げる可能性が高まる)、非常食 スマホのGPS機能を使いこなしておく。モバイルバッテリーも持参する。地図読みができても、GPSが使いこなせないようでは、バリエーションルートには入るべきではない。IT類は、普段から数十、百を超える山行で使い続けてなければ、いざという時、もたつくだけ。私が属するサークルでは、基本的にすべて個人装備とする。共同装備は持たない。テントで間借りする人がテントを持たないことはあっても、それ以外は全て個人装備。 現代の山事情において、自己責任を醸成する上で必要と考えています。
コース危険を伴う山行を前提に、 その山を、その時に登るべきかどうかの判断。 その山でなければ、命を落とさないかもしれない。 その山に登るにしても、その季節、その気象下、その時刻でなければ、命を落とさないかもしれない。 山選びとタイミングの2つを、合理的に検討し、選定 又は中止判断する自分自身が選定する場合と、メンバーが選定する場合とで分かれる。 メンバーが選定する(憧れの山があって、そこに行くのについてきてほしい)ケースでは、メンバー自身に調べさせる。 「私がこのルート登るのは大丈夫でしょうか?」と質問してくる人には入山を勧めない。又は同行を断る。それを意地悪ととらえる人とはお付き合いをやめる(笑登山計画書通りの行程とします。計画書外の行程となった場合、電波がつながれば計画書を変更しておく。計画書はコンパスにて提出
山の状況気象:天気図だけでなく、雨雲レーダーを併用。毎日参照し、天気図を見て雨雲レーダーの画像をイメージできるまで反復するトレーニングが有効。 山行前の予想天気図を基に翌日、翌々日の雨のタイミング、量を想定する 落石:落としてしまったらそのダメージ(量・危険度)に応じて、声量を調整して「落ーーーーー」と言えることが肝要。声が出なかった。怖くて声が出ない、という人は 落石の可能性のあるルートには連れて行かない前日11時発表の天気予報で中止判断。メンバーにも浸透。前日の迷いや勢いでの入山は減らせると思っている。 メンバーの力量で、降水予報確率をさじ加減する。弱者が多いパーティーでは降水確率40%以上なら中止、と、山行企画時に決定しておく。 前日は粛々と中止・催行決定をするだけにする。 登山を中止した場合のアクティビティを事前に用意しておくのも工夫の一つ。大雨に降られる可能性のある日は極力山に入らない。気象遭難を起こさない事を前提に山行を継続する。雨降りの時は定期的にフードに隠れたメンバーの顔色・声質を確認しながら、宿泊地までの行程を慎重に継続する。

 

登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表

 計画時出発直前行動中
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他リーダーは「自己責任」という言葉で、リーダーの責任を回避できない。 自己責任を理解できない人は、自己責任という言葉を軽々しく使うもの。初めてのメンバーとの山行時は、納得のいくまでその人の経験・スキル・体力を聞く。facebookなどで過去の山行記録をアップしている人は判断しやすい。 知識、体力、経験、人柄、コミュニケーション力、緊急時の対応力等の資質:リーダーは他メンバーよりも圧倒的に優れている必要があると考える。リーダーになるからには相応の努力が必要。時間・金・労力を効果的に投下し、継続し続ける必要がある。 メンバーが自分を凌駕している場合は、リーダーにはならない。リーダーの資質に年齢は問わない。 メンバー・リーダーの資質が拮抗している場合は逆にリスクが伴うと考えている。危険を伴う山行前に、リスクの少ない山行を繰り返し、相手の資質を知り、自分の資質を知らせる。安全確保が難しい相手であれば、危険を伴う山行は行わない(コンビを組まない)。 体力:入山から下山まで、パーティーを分けないことを前提にする。最弱者が、結果的に最短時間で山頂に到達し、下山できるようにペースをコントロールする。最弱者をばてさせたり潰してしまうことはさせない。時間の無駄。 意思疎通は難しい:100の量を見て「たくさん」「結構」「多少」・・・一つの事実を大げさに言う人、控えめに言う人、自己顕示欲からひねくれて表現する人、 様々な表現が飛び交うことを予想しておく(期待しない)。また、自分の発言も正確に伝わらないものと諦めて対応しておく(期待しない) 危険なルート(アルパインや冬季登山)に入る場合は、新規メンバーとはパーティーを組まない。これまでに積み重ねた共有体験を基に、山選びをする。コミュニケーションへの遠慮や、リーダーへの盲信、力量不足でありながら過大なチャレンジ 社会生活と同様に、インシデントに直結し、他の要因が重なれば簡単に遭難に陥る。 生産性の高い企業活動、と割り切って、危険の伴う山行中は意思疎通に重点を置く。 雑談は普段通り。山行に関することは、互いに遠慮なくコミュニケーションができる仲間を選んで入山する。育成の意味で新参者を含める場合は、意思疎通を重要視する。 力量が低ければ、素直さを最優先する。気持ちを伝えられない、裏腹なコミュニケーションを取る人であれば、その弱点を先回りしてコミュニケーションに努める

 

対策

教訓や予防策をまとめる