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雪渓トラバース中の滑落

2017年2月23日

 

発生日2007年6月
体験者名2016年Y634
登山地域北アルプス蝶ヶ岳

 

 

登山概要

■パーティ人数:2
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:山小屋泊
■登山内容:山頂往復
■天気:晴れ

 

ヒヤリハットタイプ

■対応(解決種別):[救助要請(山小屋・他登山者)]
■場所:[縦走/雪渓]
■原因(人):[道具/アイゼンを外していた]
■原因(コース/環境):[不明]
■怪我の程度:[無傷]
■怪我の部位:[―]
■滑落した瞬間の対応:[行わなかった]
■滑落距離:[5m]

 

ヒヤリハット本文

家内と2人で、一ノ沢まで自家用車ではいり、蝶ヶ岳から常念岳縦走を計画した。2007年は例年と比べ残雪が多く、標高2000m以上はたっぷりと残雪が残っていた。蝶ヶ岳ヒュッテの主人からは、前常念岳からの樹林帯の入り口が解りにくくなっているので、来た道を下山する様に進められた。翌日天気も良く斜度のある雪渓は軽アイゼンを装着したが樹林帯に入り軽アイゼンを外した。しばらくして、後ろを歩いていた家内が滑落し、登山道のした5mで立ち木にまたがるように停止した。その場から動かぬ様に指示し、空荷にて現場まで下り、けがの無い事を確認し軽アイゼンを装着した。当初本人は動けないといっていたが、無事に登山道へ戻れた。本人はパニック状態となっていたため、時間を掛け安全な場所でお茶を沸かし昼食をとった。十分な休憩を取った後再出発したが、豆うち平を過ぎるころには、とっぷりと日が暮れていた。ヘッドライトを装着し無事に一の沢駐車場に付いたのは8時を回っていたと思う。

 

要因分析

 

装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)

 計画時出発直前行動中
装備
コース
山の状況例年にない残雪量腐っていた残雪

 

登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表

 計画時出発直前行動中
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他当初の予定を変更し、蝶ヶ岳ピストンとなった訳だが、本人のがっかりした気持ち及び、樹林帯に入ったという安心感があって足元の緊張感(集中力)が逸脱したものと考える。

 

対策

危険予知をするとともに他メンバーとコミュニケーションを取り合う事