発生日 | 2017年05月07日 |
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体験者名 | 2017年Y134 |
登山地域 | 農鳥岳 |
■パーティ人数:2人
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:テント泊
■登山内容:縦走
■天気:4泊5日予定で中2日ほど強風で大荒れ、あとは晴れ
■解決種別:救助要請(警察・消防)
■登山計画時にそのリスクに対する検討を行ったか:した
■行動中にリスク回避や軽減が行えたか:した
西農鳥から農鳥小屋への下りで雪の状態が悪かったが、ピッケルではなくストックをもったまま斜面に入ってしまい1名が滑落、指を斜面に刺してなんとか止まる(斜面がゆるかったため加速せず)。その後もう一名もやや滑落。農鳥小屋で夕方17時近くになりその日の幕を張る。農鳥から来た50-60代男性パーティーが西農鳥の斜面をあがっていくのを見ていると、また1名が滑落。斜面に対する恐怖心が生まれる。 その後二日ほど悪天候のため停滞となり、最終日に大門沢下降点からの下山を決めるも、西農鳥の斜面への恐怖心から、一旦荷物を持たずに偵察へ出る(7時過ぎ)。いけそうだとわかりテント撤収に小屋まで降りて支度を終える頃、男性40歳が具合の悪さを訴えた。過呼吸のような呼吸の乱れから始まり、手の硬直があらわれる。本人からの希望で同行の私(38歳女性)が救助要請を行う。20分かからずにヘリが到着、病院へ搬送された。血中酸素濃度の低下がとのことで、点滴ならびに酸素マスク?にて状況改善。入院なし。治療終了が13時ごろ。
計画時 | 出発直前 | 行動中 | |
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装備 | |||
コース | 長いコースのため、勇気を持った撤退もあり。 (笹山ダイレクト~仙丈ヶ岳) | ||
山の状況 | 天候が悪そうなので、停滞もありえる。 | 滑落が同じ斜面で2時間以内に3度ほど起きていることから、西農鳥の斜面に対してかなりナーバスになっていた。 停滞が思ったより長くなり、帰れるかどうか怪しくなってきて焦った。 |
計画時 | 出発直前 | 行動中 | |
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楽観的・希望的な解釈 | |||
調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |||
安全最重視の行動 | |||
リスク低減行動の継続的実践 | |||
その他 | 状況が悪かったため、何度か県警?に相談で連絡を入れていた。これが実際の救助要請のときのスピード感に繋がったと思う。(事前相談の良し悪しは別として) |
ゴールデンウィークの長期3000m級縦走は天候に不安があった場合は控える。高山病の症状のバリエーションについて学習上級救命救急の講習を受けているが、その復習など